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2018-12-01 16:58:45
法律

違反点数は6点!絶対やってはいけない無車検運行の罰則について

近年ではカメラで走行車両のナンバーを読み取り、車検が切れていないかチェックするシステムが開発され、車検切れ車両を摘発する仕組みは日々厳しくなっています。 今後主要な高速道路や国道でオービスのように設置された場合、取り締まりが強化されるかもしれません。

今回は、車検が切れた車両を公道で運転する「無車検運行」の違反点数と罰則について、加入が義務付けられている保険が切れていたケースもあわせて解説します。*

無車検車両運行は違反点数加算と免許停止、懲役あるいは罰金が科される

車検切れ車両(バイクを含む)を公道で運転しまった場合、道路運送車両法違反となり違反点数加算と免許停止、懲役あるいは罰金ペナルティーが科せられます。(道路運送車両法第58条108条

1. 違反点数が6点加算され30日間の免許停止処分

公道の運転中に車検切れが判明した場合、違反点数が6点加算されて30日間の免許停止処分(免停)となります。 ドライバーが車検切れを認識していなかったとしても減刑されないため、日頃から車検の期間を把握しておかなければなりません。

免停は運転を生業とする職業の人にとって由々しき事態ですが、停止処分者講習(免停講習)を受ければ免停期間が短縮可能。実際に違反点数が6点加算された場合、後日公安委員会から通知書が送られてきます。

通知書を受け取った翌日以降に指定の受付場所を訪れ、料金を支払えば免停講習を受けられます。万が一免停中にも関わらず運転した場合、無免許運行となり運転免許を取り消されてしまうので注意しましょう。

2. 六ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金処分

違反点数加算と免停に加え、六ヶ月以下の懲役あるいは30万円以下の罰金が科せられます。 過去に同様の前科が無ければ罰金処罰となるケースが多いそうですが、懲りずに何度も再犯していると重刑を科される可能性が考えられます。

軽微なスピード違反などであれば、違反点数加算および反則金で済みますが、無車検車両の運転は上記のようなペナルティーの存在を留意して下さい。久しぶりに運転する際は、車検が切れていないか確認してから公道に出ましょう。

無車検・無保険車両運行を同時に犯すと併合罪が適用される

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は車検の期間に合わせて加入あるいは更新が大半なので、車検が切れていると自賠責保険も同じく切れていて無保険というケースが多々あります。 無車検かつ無保険の車両を公道で運転した場合、2つの違反の合算点数が加算されるのではなく、どちらか高い違反点数が加算されます。さらに、2つの違反を犯した併合罪として処罰が重くなります。

1. 「瞬間的同時違反」として違反点数は6点加算で30日間の免停

車検および自賠責保険が切れの車両を公道で運転して検挙された場合、加算される違反点数は6点で30日間の免停です。

自賠責保険切れ車両を公道で運転すると「無保険運行」扱いになり、加算される違反点数は6点。無車検運行も違反点数は6点なので合算すると12点ですが、同時に2つ以上の違反を犯した場合は「瞬間的同時違反」となり、最も高い点数のみが加算されます。

無車検運行と無車検運行を同時に犯すと、これらは違反点数が同一であるため、加算される違反点数は6点で30日間の免停に該当します。 また実際に免停となった際は先述したとおり免停講習を受講すれば期間を短縮可能です。

2. 併合罪によって1年6ヵ月以下の懲役あるいは80万円以下の罰金

無保険運行の刑事罰は1年以下の懲役または50万円以下の罰金です。しかし、無車検運行と無保険運行の同時検挙は併合罪となり、1年6ヵ月以下の懲役または80万円以下の罰金が科せられます。

同時に複数の違反をした際における刑事罰は、刑法が定める併合罪が適用されるため、行政処分のようにどちらか一方の違反だけが求刑とはなりません。併合罪が適用された懲役はどちらか重い違反の刑期を1.5倍した期間以下であり、罰金は合算支払い金額以下となります。

それぞれ単一の懲役期間は無車検運行よりも無保険運行のほうが長期であり、後者の刑期が併合罪の適用対象として扱われるため、結果的に1年6か月以下の懲役です。 罰金は合算支払い金額の80万円以下ですが、どちらが科せられるにしても無車検運行だけの場合より重い処罰であることは間違いありません。

違反を防ぐために車検の有効期限を確認してから運転する

ほぼ毎日運転する人であれば有効期限を目にする機会が多いですが、乗る頻度が少ないと気付いた時には車検切れということもあります。過失による無車検運行であっても違反であることは変わらないため、車検の有効期間を確認してから運転する習慣を身に付けましょう。

車検切れが発覚し、車検を受けるために無車検車両を運転したい時は仮ナンバーを習得して装着すれば一時的に公道を走行可能です。仮ナンバーは基本的に自分が住んでいる市区町村の役所で申請したその日に交付されますが、有効期限は最長5日間で満了後は返却義務があります。 また、交付された仮ナンバーを一定の期間内に役所の窓口へ返却しなかった場合、刑事罰として6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されるので注意しましょう。

車検を受けるのは満了日の1ヶ月前以内が主流

車検を受けなくてはいけない期限がある一方で、望めばいつでも受けることができます。そのため車検を受けた翌日に再び受けることも可能です。 しかし、相応の費用がかかるため、継続検査扱いとなる車検満了日の1ヵ月前以内に受けるのが一般的とされています。 例えば5月20日が車検満了日であった場合、1ヵ月前の4月20日までに車検を受ければ、継続検査となり有効期限が無駄になりません。受け忘れを避けるために有効期限が1ヵ月を切ってしまった方は早急に済ませましょう。

維持費を抑えたくても車検や保険を切らせるのはNG

車両を保有していると車検や保険といった維持費がかかりますが、これらの維持費を抑えようとして有効期限が過ぎているにも関わらず放置するのは避けましょう。 車検か保険あるいは両方とも切れている車両を公道で運転していると検挙された時に科せられる責任が重く、場合によっては社会的な信用も失ってしまいます。 運転には必要不可欠な費用と割り切り、期限が切れる前に余裕を持って車検を受け保険に加入しましょう。

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