気が付いたら車検が切れていたなんて事態が発覚したら、その状態のまま公道を運転してはいけません。
- 仮ナンバーを取得する
- 車検業者の引取り納車サービスを利用する
車検切れの場合にも、上記の2つのうちいずれかの方法で車検を受けることができるので、落ち着いて対処すれば問題ありません。 車検が切れた車で公道を走ることは罰則を科せられる行為です。くれぐれも仮ナンバーを取得する手続きを行ってから車検業者に行きましょう。 今回は仮ナンバーの取得方法や有効期日など、車検切れに気が付いた時に取るべき対策について分かりやすくご説明します。
車検が切れた車は仮ナンバーを取得してから車検業者へ移動させないと罰則対象
車検切れのままの車で公道を運転した場合、「道路運送車両法違反」で罰則の対象となります。車検切れの車を公道に駐車しておくことも違法行為です。
運転中に車検切れに気が付いた場合には、まずは邪魔にならない場所に車を停車させ、警察に電話相談しましょう。 もし自宅の駐車場のように、公道でない場所に駐車していて車検切れに気が付いた場合には、その場に駐車している限りは違法ではありません。
「仮ナンバー」を取得すれば期限付きではありますが公道を走れるので、ご自分で車検業者に持ち込むことができます。
仮ナンバーは住所のある市役所か区役所、各行政庁で申請すれば即日交付される
仮ナンバーの申請は、お住まいの地区の市役所等で行えます。申請後、即日交付されるので、申請は車検を行う日の前日か当日に行いましょう。 「一週間後に仮ナンバーが欲しいから、あらかじめ申請しておこう」と思っても仮ナンバーの取得は即日交付のみなので、車検の日程が確実になったら最寄りの市役所などに申請してください。
仮ナンバー取得に必要なのは3つ書類と印鑑と手数料約750円
仮ナンバーの申請には下記の3つの書類が必要となりますからチェックしてください。
- 申請者の運転免許証
- 自賠責保険証書の原本 (仮ナンバー取得から1ヶ月以上有効なもの)
- 仮ナンバーを取得する車を確認するための書類(いずれか1つ) 自動車検査証 自動車検査証返納証明書 抹消登録証明書 通関証明書 メーカー発行の譲渡証明書
また、この他に下記の2つも必要となります。
- 申請者の印鑑
- 手数料約750円
上記のものを持参して最寄りの地方自治体で申請書を記入・提出し、審査を通ればその場で仮ナンバーを借りることができます。 手数料は自治体により異なりますが、だいたい750円程度必要になると考えましょう。
注意すべきは自賠責保険証書
仮ナンバーの取得手続きには、申請から1か月以上有効となる自賠責保険証書が必要となります。 ところが自賠責保険の有効期限は一般的に車検に合わせてあるため、車検切れの場合には自賠責保険も切れている場合が多いです。 そこで、仮ナンバー取得手続きをする前には自賠責保険の有効期限を確認し、切れている場合にはまず自賠責保険の加入手続きをしましょう。
仮ナンバー取得後、車検を通して車を使用する場合には車検の満了期限の24ヶ月に車検のための行動時間1ヶ月をプラスし、25ヶ月で自賠責保険に加入すると良いでしょう。
自賠責保険は損害保険会社の支店、車の販売店などで加入できますが、必要となる書類は
- 自動車検査証
- 現在契約している自賠責保険証明書
の2つです。
自賠責保険が切れたままで公道を運転することは、
【無保険運行の罰則】
- 違反点数6点
- 30日間の免許停止
- 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
上記の罰則が科せられるので、こちらも注意しましょう。
仮ナンバーは自治体で異なるが3〜5日借りられる
仮ナンバーの有効期限は地方自治体によって異なるため、確認が必要です。だいたい3日以内、長くて5日間のことが多いようです。
例えば、横浜市神奈川区の場合、運行する目的地によって有効期日は異なります。
- 3日以内 神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・静岡県
- 4日以内 上下記の他の地域
- 5日以内 北海道・九州(福岡県は除く)・高知県
また、横浜市神奈川区では申請書に記載された経路以外を走行することはできないため注意が必要になります。 ^注1 お住まいの地方自治体に問い合わせて間違いのないようにしましょう。
また、この有効期限は土日祝日も含まれることにご注意下さい。 確実に車検を通せるよう車検業者に予約を取り、その日付に確実に合わせて仮ナンバーを借りましょう。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kanagawa/kurashi/sonota/501-03.html
仮ナンバーは期限までに返却しないと罰則が科せられる
気をつけたいのが、仮ナンバーはきちんと期限までに返納することです。 もし返納しない場合には、道路運送車両法により6ヵ月以下の懲役、或いは30万円以下の罰金に問われることがあります。 臨時運行許可証と臨時運行許可番号票(仮ナンバープレート)は期限内に自治体に返却しましょう。
仮ナンバーはネジ止めするかしっかりひもやワイヤーで取り付ける
仮ナンバーを取得したら自分で取付けを行う必要があります。 ダッシュボードに適当に置いただけでは違反となってしまいますから、正しいナンバープレートの位置に、しっかり取付けましょう。
最もきちんとした取付けは、元のナンバーを外し、そこに仮ナンバーをネジで固定するやり方です。 ひもやワイヤーを使って止めるという方法もありますが、その際には走行中に落ちることがないように取付けてください。
もしも車検切れのまま運転したら最大30万円罰則が科せられることも
それでは何故上記のような手続きが必要になるのか見ていきましょう。 車検切れの自動車を公道で走らせると、道路運送車両法違反で下記の罰則が科せられます。
【無車検運行の罰則】 + 違反点数6点 + 30日間の免許停止 + 6か月以下の懲役または30万以下の罰金
また、一般的に車検が切れている場合には同時に自賠責保険の有効期限も切れていることが多いのですが、そうなると無保険運行の罰則も加算されます。
【無車検運行+無保険運行の罰則】 + 違反点数6点 + 30日間の免許停止 + 1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金
上記のように、車検切れの上に自賠責保険の有効期限も切れたまま公道を運転してしまうと、厳しい罰則を科せられます。 違反点数は、無車検運行と無保険運行の違反点数のうち点数が高いほうが選択されます。今回はどちらも同じ違反点数なので6点です。 懲役期間は2つの罰則の内で長い期間を1.5倍したものが科されます。無車検運行は6か月、無保険運行は12か月なので、無保険運行の懲役期間を1.5倍した1年6か月が実際の懲役です。 罰金に関しては2つの罰則の合計以下が科されるので、80万円以下の罰金となります。 もしも車検切れに気が付いたら必ず仮ナンバー取得の対応を行いましょう。
車検の時期を忘れないためには、フロントガラスに貼られている車検シールの日付を時々確認しておくことが大切です。 それでも万が一車検切れになった場合には、
- 自賠責保険に加入する
- 仮ナンバーを取得する
- 車検を行う
という手順を注意して行いましょう。
難しい場合は引取納車サービスも検討を
仮ナンバー取得の時間を取るのが難しい場合は、「引取納車サービス」を利用するのも一つの手段です。煩雑な書類手続きや車検工場までの車の持ち込みが不要で、業者側が自宅まで車を引き取りに来てくれるため非常に便利です。 対応している車検業者が限られており、業者によっては引き取りが有償である場合もありますが、ぜひ一度検討してみください。 業者を探すには楽天車検で「引取り・納車あり」の条件で絞り込んで探すか、【Goo車検】「引取納車」プランを利用するのがおすすめです。 引取納車対応の車検業者一覧(エリアが東京になっているので適宜お近くのエリアの郵便番号を入力ください)